2024.01.06

MEOとは？MEO対策の具体的な方法と上位表示のポイントについて解説！

近年SEO対策よりもMEO対策のほうが重要だと言われるビジネスは増えていますが、MEOについてよく理解していないという方も多いのではないでしょうか。

しかし、特に地域密着型のローカルビジネスを運営している方はMEOの知識は必須であるため、必ず押さえておく必要があります。

本記事では、MEOの概要やMEO対策の具体的な方法、Googleビジネスプロフィールへの登録方法などについて詳しく解説します。

MEOとは

MEO（Map Engine Optimization）とは、日本語で「マップエンジン最適化」という意味のある用語で、主にGoogleマップの地図アプリにおいて検索上位表示することを指します。

MEO対策の施策は主に「Googleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）」で行われますが、Yahoo!地図（Yahoo!マップ）では「Yahoo!プレイス」、Bing Mapsでは「Bing Places for Business」などでも同様の対策をすることでさらに集客力を高めることができます。

MEO対策では、主にビジネスを展開する地域の近くにいるユーザーや特定の地域でビジネスを探しているユーザーに対してアプローチする手法となるため、見込み顧客の集客に優れています。

たとえば「渋谷　ハンバーグ」と検索したときにMEOで検索上位表示できれば、”渋谷でハンバーグを食べたい人”を集客できます。

また、「カフェ　近く」と検索したときにMEOで上位表示できれば、”近くのカフェを探している人”を集客することができるのです。

このように、MEOでは特定の地域でビジネスを探しているユーザーに対してアプローチする手法となるため、「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。

なぜMEO対策が必要なのか

近年MEO対策の重要度が高まっている理由として挙げられるのが、確度の高い見込み顧客の集客に優れているからです。

MEOでは購買意欲の高い見込み顧客をピンポイントに集客できることに加えて、SEO対策で上位表示されるコンテンツ記事よりも上位に表示されます。

また、検索エンジンで表示される検索結果画面（SERP:Search Engine Result Pages）では、広告枠＞MEO＞SEO（自然検索・オーガニック検索）の順番に表示されることが多いです。

このような理由から、特に地域密着型のコンテンツや特定の地域で集客を行うビジネスにおいては、SEO対策よりもMEO対策が必要だと言われているのです。

MEOとSEOの違い

MEO（Map Engine Optimization）はマップを対象とした上位表示の施策、SEO（Search Engine Optimization）は検索結果を対象とした上位表示の施策という施策上の大きな違いがあります。

ほかにも、MEOとSEOの主な違いとしては以下のようなことが挙げられます。

検索結果が目に留まりやすい
見込み客にリーチできる
来店時に必要な情報を網羅できる
SEOに比べて競合が少ない

それぞれの内容について、以下で詳しく解説します。

検索結果が目に留まりやすい

特定の地域でのビジネスを検索する場合、SEO対策によって上位表示されたコンテンツよりも、MEOで上位表示されたコンテンツのほうが目に留まりやすいという特徴があります。

検索結果で目に留まりやすいということは、それだけ集客できるチャンスがあるということです。

たとえば、「新宿　居酒屋」とGoogleのシークレットモードを用いて検索したとき、検索結果の最上位に表示されるのはMEOコンテンツとなります。

具体的には、「新宿居酒屋①」＞「新宿居酒屋②」＞「新宿居酒屋③」＞「さらに表示→」という順番で表示されています。

これらのMEOコンテンツの下に、SEO対策で上位表示されている「ホットペッパーグルメ」＞「食べログ」と続いているのです。

このように、キーワードによってはホットペッパーグルメや食べログなどの大手WebサイトがMEOよりも上位に表示されることもありますが、MEOが目立つ場所に表示されることは間違いありません。

見込み客にリーチできる

MEOは特定の地域のビジネスを知りたいと思っているユーザーに表示されるため、来店する可能性が高い見込み顧客にリーチできます。

たとえば、「東京都　レストラン　ランキング」と検索するユーザーは地域を東京都にしか絞っていないため、SEOで渋谷のレストランが上位に表示されても見込みのあるユーザー以外にも表示されます。

しかし、MEOであれば特定の地域に絞った検索のみで表示されるため、より確度の高い見込み顧客にリーチできるのです。

来店時に必要な情報を網羅できる

MEOではGoogleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）に登録している店舗情報が表示されます。

検索キーワードや使用デバイスによって若干の違いはあるものの、検索結果画面に表示される店舗情報は以下の通りです。

店舗名
評価
現在地からの距離
住所
価格帯の目安
口コミの抜粋
イートイン情報
テイクアウト情報
宅配サービスの有無

このように、検索結果に表示される情報だけでもユーザーが店舗の利用を検討するためには十分ですが、店舗に興味を持ってくれたユーザーが店舗名をクリックすることで以下の情報が表示されます。

電話番号
予約ページ
メニュー
経路案内
ウェブサイト
住所
現在地からの距離
営業時間
電話番号
店舗からの情報
訪問数の多い時間帯
口コミの概要
Googleレビュー
店舗からの説明
店舗からの情報発信（新メニューなど）
店舗のSNS

このように、Googleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）にはユーザーが求める情報を網羅することができます。

SEOに比べて競合が少ない

MEO対策は特定の地域において同じようなビジネスを展開している業者が競合となりますが、SEOはWebマーケティングを行うすべての業者が競合になりえます。

そのため、MEOはSEOに比べると競合の数が非常に少ないのです。

そのため、周辺地域に同じようなビジネスを展開していない場合、MEO対策の上位表示を総取りすることも不可能ではありません。

MEOのデメリット

MEOの主なデメリットは以下の通りです。

ターゲット地域を持たないビジネスは効果を得にくい
ビジネスによっては口コミを得るのが難しい

それぞれのデメリットについて、以下で詳しく解説します。

ターゲット地域を持たないビジネスは効果を得にくい

MEOは周辺の地域における集客に効果的な手法であるため、地域密着型のビジネスとは相性が非常に良いものの、ターゲット地域を持たないビジネスは効果を得にくいという側面もあります。

そのため、日本全国のユーザーを対象とするビジネスの場合、MEOは効果が薄いことも多いのです。

たとえば、地域密着型の飲食店ではもちろんMEOは非常に効果的ですが、ネット通販業者がMEO対策をしても効果的な集客を行うことはできません。

このように、ターゲット地域を持たないビジネスにおいてはSEO対策のほうが優れた手法だといえます。

ビジネスによっては口コミを得るのが難しい

Googleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）にはユーザーが認知で口コミを投稿することができますがビジネスの内容によっては口コミを得ることが難しい場合もあります。

飲食店や美容院のようなサービスや体験を提供するビジネスは口コミを獲得しやすいですが、アパレルや小売業などのものを販売することが主なビジネスは口コミを得るのが難しい一面もあるのです。

とはいえ、口コミを獲得するために利用者のサービスと引き換えに口コミを投稿してもらうことや業者に依頼して口コミ代行を行ってもらうなどの行為はGoogleビジネスプロフィールの規約違反となるため、厳しい罰則を受ける可能性があります。

具体的にMEOの口コミ関連においてGoogleが禁止している事項は以下の通りです。

実体験に基づいていないコンテンツの投稿に対して報酬を支払う、またはそのような投稿を促す行為
否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したりする行為や、肯定的なクチコミを顧客から募る行為
実体験に基づいておらず、対象の場所や商品を正確に明記していないコンテンツ
企業が割引、無料の商品やサービスと引き換えに投稿を促したコンテンツ
企業や商品の評判を傷つけるために競合他社が投稿したコンテンツ
場所の評価を操作するために複数のアカウントから投稿されたコンテンツ
エミュレータその他のデバイス上でのサービス改ざん、改変されたオペレーティングシステム、またはその他の手段を使って、実際のエンゲージメントを模倣したり、センサーのデータもしくは分析結果を操作したりするなど、通常の運営を妨害もしくは混乱させるために投稿されたコンテンツ

（引用：Google「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー　禁止および制限されているコンテンツ」）

このように、Googleでは口コミの不正に厳しく対処しているため、バレなければ問題ないという考えを持つのはやめましょう。

Googleビジネスプロフィール（旧 Googleマイビジネス）の作り方

Googleビジネスプロフィール（旧 Googleマイビジネス）を作る手順・方法は以下の通りです。

　　①Googleビジネスプロフィールページにアクセス
　　②自分のお店や会社の名前を入力
　　③新しくお店、会社の名前を登録
　　④ビジネスカテゴリを指定する
　　⑤住所を郵便番号から入力する
　　⑥同じ住所で登録がある場合にはアラートが出る
　　⑦電話番号とウェブサイト URLを入力
　　⑧終了ボタンを押して完了

それぞれの作り方について、以下で詳しく解説します。

①Googleビジネスプロフィールページにアクセス

初めにGoogleビジネスプロフィールのWebサイトにアクセスします。

Googleビジネスプロフィールを作成するためにはGoogleアカウントが必要となるため、ビジネス用のアカウントを作成して登録することがおすすめです。

②自分のお店や会社の名前を入力

まずは自分のお店や会社の名前を「ビジネスの名前を入力」という項目に入力します。

店舗名やサービス名、会社名などはGoogleが自動で候補を出してくれるため、その候補の中から選択するようにしましょう。

また、すでに前任者やユーザーからGoogleがGoogleに登録している場合もあります。

自分がオーナーなのにも関わらずGoogleに情報が登録されている場合は「このビジネスのオーナーですか？」という項目をクリックしてオーナーの有無を確認しましょう。

もし別の人がオーナーになっている場合は「このビジネスプロフィールは他のユーザーが管理している可能性があります」と表示されるため、オーナー権限のリクエストを行い、別のオーナーがいない場合はGoogleにオーナー確認を行います。

オーナーになるにはGoogleにオーナーであることを証明する必要があるため、悪意のあるユーザーがオーナー権を横取りしている可能性は極めて低く、ほとんどの場合は同じ住所で行っていた以前のビジネスのオーナーであることが多いです。

③新しくお店、会社の名前を登録

新規ビジネスの場合は店舗や会社の名前が登録されていないため、「ビジネス名を入力してください」というページでお店や会社の正式名称を登録します。

「次へ」を選択すると利用規約とプライバシーポリシーに同意したことになるため、このタイミングで確認しましょう。

④ビジネスカテゴリを指定する

ビジネス名の登録が完了したら、どのようなビジネスなのかをGoogleに伝えるためにビジネスカテゴリを選択します。

大まかなビジネスカテゴリを選択するとプルダウンにて選択肢が表示されるため、より近いビジネスカテゴリを選択しましょう。

たとえば、ビジネスカテゴリに「飲食店」と入力すると「飲食店内装品の製造販売業者」や「立食形式の飲食店」、「飲食料品輸出業者」、「和食店」、「軽食店」などが表示されます。

また、ビジネスカテゴリは後からでも変更することができ、メインカテゴリ以外にも別のカテゴリを追加できるため、慎重になりすぎなくても問題ありません。

⑤住所を郵便番号から入力する

住所登録はビジネスを証明するためにも重要な情報となるだけでなく、店舗販売の場合はユーザーが訪れるために必要な情報となるため間違いなく入力しましょう。

住所の登録は郵便番号・都道府県・住所の3点を入力し、Googleマップに所在地の正確な場所をピンで配置します。

住所はNAP情報（Name（名前）・Address（住所）・Phone（電話番号））といって、統一させることでGoogleが同じビジネスだと判断でき、MEO対策にも効果的となるため、半角や建物名、丁目・番地表記など、すべて統一することが大切です。

⑥同じで住所で登録がある場合にはアラートが出る

登録した住所と同じ住所ですでにビジネス登録がある場合は、住所の重複としてアラートが表示されます。

ビジネスの登録はオーナー以外にもGoogleの自動生成や第三者ユーザーが作成する方法などの原因が考えられますが、迅速な対処が必要となります。

というのも、同じ住所に類似のビジネスが登録されている場合、Googleから評価されずにMEOで表示されなくなってしまったり、ユーザーの困惑にもつながるからです。

そのため、意図的ではなく住所が重複している場合は、ビジネスオーナーとして店舗情報を削除したり、古い店舗と新しい店舗の情報を統合する、Googleサポートに相談するなどの対処が必要となります。

また、もし同じ住所で2つのビジネスを登録したい場合は、以下の要件を満たしていることを確認しましょう。

明確に異なるビジネス
いずれのビジネスも Google ビジネスプロフィールを掲載可能

（引用：Googleビジネスプロフィールヘルプ「重複としてマークされているプロフィール」）

⑦電話番号とウェブサイト URLを入力

続いて検索結果に表示されるナレッジパネルに表示される電話番号とウェブサイトのURLを登録します。

これらの情報は実際にユーザーが閲覧して連絡手段や情報取集手段として活用するため、可能であれば設定しましょう。

またウェブサイトを持っていない場合は、Googleにて無料でウェブサイトを作成することも可能です。

⑧終了ボタンを押して完了

最後にオーナー確認方法を選択し、「お客様のビジネスプロフィールはあと少しで準備が完了します」というページが表示されたら、Googleビジネスプロフィールの作成は一通り完了です。

MEOアルゴリズムを構成する 5つの要素

MEOアルゴリズムを構成する 5つの要素は以下の通りです。

関連性
距離
視認性の高さ（知名度）
情報の更新頻度
ユーザーの反応率

それぞれの要素について、以下で詳しく解説します。

距離

MEOでは、ユーザーの検索したときの現在地とビジネスの距離が重要となっており、ビジネスとの距離が近いほどMEOで上位表示されやすくなります。

そのため、Googleビジネスプロフィールでは正確な位置を登録しておくことが大切です。

Googleは距離について以下のように説明しています。

”距離とは、検索語句で指定された場所から検索結果のビジネス所在地までの距離を指します。検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。”

引用：Googleビジネスプロフィールヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」

視認性の高さ（知名度）

認知性の高さとは、ユーザーがどれくらいビジネスについて知っているかを表す認知度のことです。

ブランド認識度やホームページ情報の充実、口コミの数などを指標に、ユーザーにどれくらい認知されているかがMEOでは重要になります。

Googleは視認性の高さについて以下のように説明しています。

”視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのウェブ上の情報（リンク、記事、店舗一覧など）も視認性の高さに影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化（SEO）の手法も適用できます。”

引用：Googleビジネスプロフィールヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」